第23回 浜松医科大学 同窓会 松門会 学術奨励賞 受賞者に伺いました。

千 田 剛 士  (大学院医学系研究科第35期生)

(本学第二内科 医員)

【受賞論文】
Critical role of CREBH-mediated induction of transforming growth factor β2 by hepatitis C virus infection in fibrogenic responses in hepatic stellate cells.   
(Hepatology 66:1430-1443, 2017)


Q1. 受賞の喜びをお聞かせください。
   この度は浜松医科大学同窓会学術奨励賞を受賞することができ、大変光栄に存じます。 ご指導を賜りましたウィルス・寄生虫学講座の鈴木哲朗先生、第二内科の須田隆文先生、小林良正先生と、選考委員の先生方に厚く御礼申し上げます。
Q2. いつ頃からどのようなきっかけで今回のテーマに取り組まれたのでしょうか。
   大学院の研究テーマとして2012年から始めております。 以前から肝臓内科としてウィルス性肝疾患の診療をしており、基礎研究でもC型肝炎ウィルス(HCV)に関連したテーマを与えていただきました。 ウィルス感染に起因する肝臓の線維化は臨床において非常に重要な病態ですが、その機序は複雑で部分的にしか解明されておらず、新たな知見を得ることを目標としました。
Q3.今回の研究でご苦労された点を教えてください。
   どのような研究においても言えることだと思いますが、仮説を証明する実験結果を出すために試行錯誤する必要がありました。 仮説が正しくても、限られた実験モデルのみを用いてそれを証明することは非常に困難でした。 ひとつの結果を出すために多くの障害を乗り越えなければならないこともあり、大学院での生活を通してそのような問題解決能力を磨いていく必要がありました。
Q4.近況をお聞かせください。
   現在は本学第二内科に所属しており、病院での診療と研究の両方に従事しています。今後は留学を予定しています。
Q5.今後の課題についてお聞かせください。
   近年、経口抗ウィルス剤の開発が進み、高い確率で HCV を体内から排除することが可能になりました。 しかし HCV が排除された後も肝臓の線維化が持続し、肝発癌に至る症例が散見されます。 今後はウィルス排除後の発癌予測や予防に貢献できるような研究を考えています。
Q6.今後の同窓会に望むことをお聞かせください。
   このような賞をいただいたことは大きな励みになります。 今後も研究に取り組まれる先生方への厚いご支援を継続していただきたいと思います。

この度は学術奨励賞の受賞おめでとうございます。今後のさらなるご活躍を期待しております。